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雑炊:ぞうすい(お米料理)
2010年09月04日
平安時代初期に、ひき臼が渡来してからは穀物を粉にしてこねる「糂(こながき)」を食べるようになったといいます。
当時から大嘗会(だいじょうえ)の深夜会食に鴨雑炊を食べていたそうです。
その後、雑炊は塩味をつけて水気を多くした増水(ぞうすい)というものに変化します。
※当時は塩を加えないものを粥といって区別していたそうです。
さらに野菜などを加え、雑炊、雑水と書かれるようになります。調味料も塩のほか味噌や醤油が使われはじめます。
室町時代、足利将軍家では祝い膳に七種の味噌水(みそうず)というものを作ったといいます。
味噌水は味噌を加えた雑炊をいう意味と、増水に御をつけた、みそうずと呼ぶ女房言葉だそうです。
しかし一般には穀物を食べのばすために、雑炊を食べていたというから悲しいものです。
ですが、それ以外にも病人食として薬草を加えた薬用・健康食に、寒冷地の体を温める食事としても食べられました。
戦中戦後の都会には、食料不足で食べさせてくれる店がなく、当時開店していた雑炊食堂には米や具の量も少ない薄いものにかかわらず、長い行列ができたそうです。
いまでは雑炊も趣向品として残っています。
郷土料理
鮎雑炊 アユを使った雑炊 [岐阜県長良川] 鮎ろうすい [徳島県吉野川]
雑炊は中央アジア、カザフやウズベクでも食べられ、乳製品や豆、肉を混ぜたいろいろな雑炊があるそうです。
※雑炊をおじやともいいますが、これも女房言葉で「煮える」の意味だそうです。