お米の疑問

分搗き(ぶづき)精米とは?

2011年08月12日

玄米から胚芽やヌカをとり除くことを“精米”といいます。
精米の際に胚芽や糠(ぬか)部分を一部残して精米したお米を「分づき米」といいます。

分づきには精米度合いによって三分づき、五分づき、七分づきなどがあり、数字が大きい順に白米に近くなります。

【完全精米】
玄米の糠層と胚芽(計約9%)を完全に取り除いたもので、理論上の歩留は91%となります。

【胚芽米】

胚芽だけを残した(80%以上)胚芽米もあります。胚芽や糠には食物繊維やカルシウム、鉄などのミネラル、ビタミンB1やビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれており、精米度合いが低い方が栄養価は高くなります。(胚芽米について

分づき米には特有の風味があり、消化に時間がかかるため、適量を白米と混ぜて炊いても良いでしょう。
分づき米が初めての方は白米と見た目や食感も近いので、「七分づき米」から試してみることがおすすめです。

米の精米方法

胚芽 ぬか層 特徴
玄米 そのまま そのまま 精米しないので、ビタミン・食物繊維が豊富。
三分搗き そのまま 約30%除去 ぬか層がほぼ残り。胚芽の栄養はそのまま。
五分搗き ほぼ残る 約50%除去 ぬか層が少し残り、胚芽の栄養はほぼそのまま。
七分搗き 一部残る 約70%除去 お米に白さがあり、胚芽の栄養が一部残り、食べやすい

炊き方のポイント

栄養のもとである胚芽やぬか部分をあえて残しているため、力を入れずにやさしく洗いましょう。玄米モードのある炊飯器では浸水の必要はありません。
玄米モードがない炊飯器や鍋で炊く時は、白米より長めに(五分づきで2時間程度)水に浸します。
炊くときも、若干水加減を多めにするとよいでしょう。玄米は少し塩を入れると甘みが増します。

精米の目的

米を美しく、消化吸収しやすく、そして調理しやすくすることであります。
分搗き精米は、むしろ栄養面での効果を優先しています。

糠層(果皮+種皮+糊粉層)

【果皮】
表皮+中果皮+横細胞+管細胞

【種皮】
種皮+外胚乳

【胚乳】
糊粉層+でん粉(貯蔵細胞)

表皮から糊粉層までは、玄米重量比で5~6%程度。(胚芽:2~3%程度)
但し、品種や気象条件、成熟度などにより異なります。