胚芽米
玄米から外皮(ぬか)だけを取り除き 胚芽を80%以上残した精米 |
胚芽米とは米粒の先にある三日月形の黄色い部分(胚芽)を残したお米です。この胚芽には老化を防ぎ、若さを保つといわれるビタミンEが特に多く含まれ、丈夫な体をつくるのに必要なビタミンB1・B2も豊富に含まれています。その他、良質なタンパク質、脂質、カルシウム、ミネラルもバランスよく含まれています。 |
分つき精米(1工程の精米)
小型精米機(店頭精米)で 5分搗き 、 7分搗き (部分精米)は、確かに胚芽を残し、玄米の栄養素も含まれますが、上記の②からも分かるように精米にムラができ、「ぬか」臭さが残ってしまいます。
また、1回の精米で白米に仕上げるため、米の負荷や小米(割れた米)の混入、さらには目視による異物除去しかできません。
精米の難しさ
白米のように白くすれば、胚芽はとれてしまい、逆に胚芽を残そうとすれば、ぬか層が残り玄米と同じような食感になってしまいます。
胚芽精米
米の表面をダイヤモンドでじっくりと均一に削っていくので「熟練の技」と「時間(通常精米の約5倍)」が必要となります。
精米した後は、基準よりも網目の大きい「ふるい機」で小米などを取り除き、その後、色彩選別機(上部のカメラで異物を認識してエアーで弾き飛ばす)で、選別除去して仕上げます。
品種によって胚芽精米ができないものがあり、まだ「秋田産あきたこまち」だけしか基準に合格していません。今後は「コシヒカリ」で胚芽米をご案内いたします。
(→ お求めは、胚芽米 秋田産あきたこまちをご参照ください。)
ビタミンB群とE群の宝庫胚芽には、稲の成長に必要な ビタミン、ミネラル が濃縮され、 食物繊維 も多く含まれています。糖質をエネルギーに変えるビタミン B1 、子どもの発育を促進するビタミン B2 、老化を防ぐ若さの秘薬といわれているビタミン E (約 5 倍)が多く含まれています。 話題の「ギャバ」ギャバ(ガンマ アミノ酪酸)は、人間の体の中では脳内に多く含まれ、コレステロール、中性脂肪を減らす効果や、血液を浄化し、動脈硬化を防ぐ効果が大きいといわれています。 |
胚芽精米の標準成分(白米との比較) |
ビタミンB1 | 炭水化物からのエネルギー生産と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素 |
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ビタミンB2 | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素 |
ビタミンB6 | たんぱく質からのエネルギー生産と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素 |
ビタミンE | 抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素 |
ナイアシン | 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素 |
※栄養表示基準 別表第1より |
- 研ぐ(ゴシゴシ)と胚芽がとれてしまったり、水に溶けやすいビタミンB群が溶け出すので、軽くかき混ぜ水を捨ててください。(2~3回)
- 水加減は白米と同じで、普通に炊いてください。
- より美味しく炊くには「火力の強い」炊飯器がおすすめです。
玄米食の傾向
当店のお客様も健康のため「玄米」をお求めいただく方が多くなりましたが、残念ながら継続される方はその中でもほんの数人となってしまいます。
理由を伺うと、「後味がアーモンドの皮のように残る」、「炊飯に時間がかかる(10~12時間以上浸す)」、「毎日になると飽きてしまう」などの理由が多く、白米に戻られてしまいます。
リン(カルシウム30倍)
玄米には「リン」と「カルシウム」が含まれています。リンとカルシウムは、同量に摂取するのが健康に最適なのですが、「リン」が「カルシウム」の約30倍も含まれているので、カルシウムの吸収が阻害されたり、腎臓の悪い方はリンの過剰摂取は危険ですので注意しなければなりません。
食物繊維(6倍)
食物繊維は白米よりも約6倍も多く含まれているので便秘に良いと思われがちです。
しかし硬い外皮が邪魔をして腸で吸収されにくい欠点もあります。
発芽玄米は?
白米に混ぜるだけで、白米よりもより多くの栄養素が含まれていますが、玄米と同じように、継続される方が少ないのが実態です。
やはり、「手間がかかる」、「一食あたりの値段が高い」、せっかくブランド米(銘柄米)を購入したのに「どの品種で発芽させた米なのか分からない(国内産100%?)」などの理由で白米に戻られてしまう方が多いです。
※ブランド米(銘柄米)の発芽玄米も流通されています。
健康をつくる食生活
「食物繊維・ビタミンが○○倍!」というように栄養素がたくさん含まれていると健康に良いと思われがちですが、大切なのは「食事バランス」や「毎日継続(規則正しい食事)」することが最も健康に良いのです。(特に朝ごはんをとる事が大切!)
「どうすればバランスよく取れるのか?」と難しく考える必要はありません。
今、海外からも注目されている「ごはんを中心とした日本型食生活」にすればバランス良く摂取でき、さらには生活習慣病も予防することもできるのです。
ごはん(主食)だけでは食べられないので、納豆・玉子焼き(主菜)が付き、それでは物足りないので、お味噌汁(汁物)、お漬物(副菜)と組み合わせることでバランスよく摂取できるのです。
一汁三菜
主食 | (米などの穀類)主に炭水化物によるエネルギー供給源 | |
主菜 | (魚・肉・大豆製品卵など)良質のたんぱく質や脂質の供給源 | |
副菜 | (主に野菜を利用した料理)主食、主菜で不足するビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源 | |
汁物 | 具たくさんの味噌汁で副栄養素もとれる |