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埼玉県普及職員研修会 講演
2012年02月11日
埼玉県改良普及職員協議会主催で、普及指導員の資質向上を目的とした研修会が開催され、埼玉産米について講演してきました。
日時: 平成24年2月11日(土)10:00~15:00
場所: マロウドイン大宮(さいたま市)
【講演】 「TPP交渉への参加」でわが国農業は? (ジャーナリスト 村田泰夫氏)
【第1分科会】 埼玉産米をメジャーにするためには(五ツ星お米マイスター 金子真人)
【第2分科会】 埼玉野菜に何が足りて、何が不足しているのか?(東京青果株式会社 取締役)
【第3分科会】 埼玉野菜の市場流通・市場外流通の強み/弱みとは (株式会社ベルク 顧問)
【第4分科会】 6次産業化は地域活性化の一手!とするために(株式会社ファーマーズ・フォレスト 代表取締役社長)
埼玉産米をメジャーにするためには(お米マイスター)
埼玉米の名称統一
埼玉県内では、「埼玉県産」、「埼玉産米」、「さいたま米」、「埼玉米」バラバラに呼ばれていますが、実際に消費者が使っている呼び名に統一するべきで、どのようなキーワードでインターネットで検索されているか、数値をもとに「埼玉米」で統一していただくよう提言しました。
埼玉米の現状
埼玉県の一部地域では、JA(単協)、行政と連携し、ブランド米づくりに取り組むところもありますが、生産者個々に栽培・調整・販売までするところが多く、農産物検査法を受けていない未検査米が大きな割合を占めています。
そのため生産者への負担が大きいだけでなく、品種・栽培・品質のばらつきや、安定供給なども難しく、業務用としての流通が多くなってしまいます。
そのような中で、低価格で品質も高くなっている中国米を一部に取り入れる外食産業も出てきていますので、早めの改善が必要です。
【埼玉米の目指すもの】
品質が高くて、安全でおいしいお米を「安定した価格」で継続して生産・供給できる農業の仕組みづくりへ
≪品質・食味≫
いつでも、おいしいお米を、手軽に、食べてもらえるように
≪埼玉県外にも≫
埼玉の基本方針にあるように、県内消費(地産地消)も重要だが、県外にも魅力的な、品質の高いお米として積極的に販売を促進
≪ラムサール条約湿地登録・環境≫
ラムサール条約に登録された宮城県蕪栗沼・周辺水田のように、埼玉でも地域全体で環境に配慮した農業に取り組むことで、お米をつくるためだけの水田ではなく、多くの生き物を育むことができる安全で美しい水田を目指したお米づくりを
外国産米(特に中国米)の品質、食味の向上に立ち向かえるのは、日本のお米の「安全」や「信頼感」。生産から販売に至るまでの「丁寧さ」や「こだわり」が感じられる米づくりが重要になっててきます。
そのためには、生産者・JA・行政が協力し合い、「統一ブランド基準の設置」や「生産(製造)過程を分割し、分担した工程を専門的に作業できる仕組み」が必要です。
六次産業化
23年3月1日から、一次産業としての農林漁業と、二次産業としての製造業、三次産業としての小売業等の事業との地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す六次産業化の法律が施行されます。
今の日本農業全体には、6次産業化のようにあらゆる側面から消費拡大などの取組みが求められています。ただ、この法律は部分的になってしまうので、今後抜本的(農地)な、農業改革が必要と思います。
普及員からのレポート
最後に、参加者からこのテーマについて用意して頂いていたレポートを発表していもらい、それについてそれぞれ議論しました。
いろいろな考え方がありますが、皆さんの「埼玉米」への思いが伝わってきました。