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放射能除染プロジェクトで栃木へ
2011年08月27日
栃木・群馬・福島・茨城における放射能汚染の実態や、除染に関する対策の協議会に参加してきました。
放射能汚染の実態
原発事故による放射能汚染と、それに伴う風評被害が問題となっていますが、今まで正確な放射能の汚染地域や汚染レベルはあまり伝えられていませんでした。
そのため、汚染地域と安全地域の境界があいまいになり、1か所で放射線が検出されると、周りすべてが汚染されているかのように思われてしまい、「県」という大きなくくりで避けるしかなかったのかもしれません。
しかし実際は、放射能は原発を中心として同心円状に飛散したわけではなく、放射能の汚染分布を示した地図を見ると、どのように飛散したかが良く分かります。
作付制限となってしまった生産者からの話を伺うと、報道では伝わらない事故の悲惨な状況に、改めて考えさせられました。
最近、政府も除染について取組み始めてきましたが、一刻も早く、福島を中心に国をあげて除染事業に取り組まなければなりません。
下水道処理施設による汚染水の処理
汚染された土地をそのままにしておくと、セシウムが雨に流され海を汚染し続けることになったり、下水から出た汚泥やごみ焼却場の灰がどんどん溜まっていきます。
焼却溶融スラグ(東京二十三区一部事務組合HP)
可燃ごみを焼却したときにできる灰(焼却灰)を、電気やガスを使って1,200℃以上の高温に加熱し、溶融・固化してできる人工砂。
雨が降り、汚染地域を流れた水は下水道処理施設で浄化されます。その過程で溜まった汚泥は高濃度の放射性物質を含んでおり、そこから焼却、スラグ化という工程を経るとさらに濃縮されていきます。
処分する場所も限りがあるので、すぐに対応しなければなりません。
お米の放射線検査について
農水省が発表した暫定規制値500ベクレル以下という値を基準に、新米(23年産)の放射線検査がおこなわれていますが、基準以下の「安全なお米」というお墨付きがあっても、企業や消費者がどのような判断をするかで、風評被害の拡大が心配されます。
たとえば、500ベクレル以内の安全な農産物でも、自主基準で100ベクレル以下のものしか扱わないとしてしまうと、100ベクレル~500ベクレルの農産物は出荷ができない状態となってしまいます。
規制値以下は国からの補償がされず、自ら東京電力へ補償を請求しなければならなくなりますが、個人では対応が難しく、請求が受け入れてもらえるかさえも不透明な状態です。
また、各企業や消費者が市販の放射能測定器を使って計測することもあるようですが、放射線は自然界でも空気中に存在するため、食べ物を正確に計測(ベクレル表示)するためには、ゲルマニウム式半導体検出器が必要となり、数千万円規模の機器、設備も必要だそうです。
除染プロジェクト(大豆・ひまわり・菜の花プロジェクト)
土壌に含まれた放射性物質を、植物の力で吸収させてしていくことで、土壌の放射性物質は減り、汚染水として下水や海へ流れ出る量も軽減できます。
そのプロジェクトにお客様とともに貢献していきたいと考え、売上金の一部(1キロにつき1円)を寄付させて頂きました。
美しい郷土を取り戻し、少しでも早く被災地が復興できるよう、これからも継続的に支援してまいります。