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宮城登米へ「ササニシキ復活プロジェクト」
2022年12月14日
ササニシキを求めて、「環境保全米発祥の地」として有名な宮城県登米市を訪れました。
JAみやぎ登米では2003年から「環境保全米」運動に取り組み、来年で20周年を迎え、今ではJA管内の8割を超える面積で、農薬や化学肥料の使用を半分以下に抑えた米づくりを行っています。
ササニシキ復活プロジェクト
かつては東の横綱と称されるほど人気だったササニシキですが、低温に弱いという短所があり、1993年の大冷害で大打撃を受けて作付面積が減少、今では幻のお米とも呼ばれている品種です。
あっさりとしつつもほのかな甘さと粘りを持ち、冷めても味の劣化が少なく寿司米などに根強い人気がある一方、栽培が難しく、宮城県以外ではほとんど栽培されておらず、県内でも減少していたため、JAみやぎ登米では、ササニシキの生産安定と品質向上を目指し「環境保全米こだわりのササニシキ復活プロジェクト」を立ち上げました。
プロジェクトに賛同した生産者を対象に、栽培技術を学ぶ研修会や食味コンテストを開催したり、田んぼの生き物調査を実施し、味や見た目だけではなく、栽培方法にもこだわった米作りに取り組んでいます。
豊里稲作部会
玄米倉庫(ササニシキ復活プロジェクト米)
籾乾燥調製施設内部
また東北有数の家畜飼養頭数を誇る登米では、稲わらを子牛に与えたり、養豚から生じる良質な堆肥を利用する「循環型農業」を推進しています。管内にある7カ所の有機センターで作られた堆肥を田んぼへ還元し、土づくりを行っています。
東北新幹線はやぶさ
東北はいよいよ寒さも本番、ホームにはうっすらと雪が積もっていました。
宮城県登米市
県北東部に位置し、白鳥の飛来地として有名な「伊豆沼・内沼」(ラムサール条約に指定)や、一級河川である「北上川・迫川」の恵みのもと、豊かな耕土が形成されています。
1600年初頭、江戸時代には伊達藩に属しており、生産された米は仙台から江戸へ運ばれ、「本石米」として江戸の人々の食生活を支えました。登米は伊達藩の主要な米どころで、江戸に米が登ることから「登米」という地名が残ったと言われています。