「世界農業遺産」高千穂町 米づくり勉強会
儲かる。上手い。米づくり勉強会
「世界農業遺産」高千穂町 米づくり勉強会
- 2017年03月16日(木)15:00~17:00
- 高千穂町役場 大会議室
- 高千穂町農林振興課
- 約50名
世界農業遺産に認定された高千穂の棚田を活かした農業経営、地域づくりについて
共感してもらえる米づくり、ごはん塾(ごはんは太るの勘違い)
神話と伝説の里として知られる宮崎県高千穂町、「高千穂郷・椎葉山地域」は、森林の保全活動と森の恩恵を活かして営まれた棚田での農業活動が国際的に評価され、2015年12月に世界農業遺産(GIAHS ジアス)に認定されました。全国的に言えることですが、棚田での営農は負担が大きく、後継者不足もあり保全管理が容易ではありません。持続可能なお米づくりには何が必要かについての講演・意見交換をしました。
現地視察では、山間部の「モザイク林」と棚田に張り巡らされた「山腹水路」が印象的で、「モザイク林」は伝統的な森林保全を象徴するもので、山肌に針葉樹や広葉樹などの樹林がパッチワーク状に広がる森林景観、「山腹水路」は、棚田の水を確保するため、山奥の水源から急斜面に建設した水路で、総延長500km超に及び、厳しい山間部でも自然の恵みを上手く活用していることに驚きました。先人たちの偉業、「役目」と言う言葉で維持管理をされ、未来の世代へきちんと伝える。素晴らしい取り組みです!
講演では、佐賀県の長粒米プロジェクトをはじめ、世界農業遺産認定の佐渡市・トキ米の取り組みを紹介、消費者の方々にお米の価値を伝え共感していただく必要性についての説明しました。後半の「ごはん塾」では、「ホントにお米は太る?」をテーマに、カロリーだけを重視しない正しい「食」の在り方や、お米を食べることで健康で元気になる、ごはんはこんなに素晴らしい食べ物であるとお伝えしました。
この地域では、林業と稲作・畑・畜産業などの複合経営の農家が多く、個々に小規模な面積でお米づくりをされています。今後は同じ目的を持った生産者の方々が連携(団結)することで、広い面積、大きな声にもなり、技術の共有や情報交換により、品質・食味のさらなる向上につなげてもらいたいと思います。