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日本有数の米どころ「山形県 庄内平野へ」
2019年01月17日
山形県庄内(鶴岡市・酒田市)を訪ねました。主に江戸時代から明治時代の民族資料や伝統農具に触れ、昔の人々の知恵や工夫を知ることができました。
庄内地方は、これだけの資料、農具など残されおり、庄内藩時代から脈々と受け継がれた農家の米に対する情熱が伝わってきます。
致道(ちどう)博物館
重要文化財・旧西田川郡役所は、明治の代表的な擬洋風建物で、博物館構内に移築保存されています。
バルコニーと時計台がモダンなデザインで、文明開化の香りがします。
民具の蔵
古い土蔵を展示室にし、庄内の民俗資料を展示しています。(重要有形民俗文化財指定)
大きな石や木材は運ぶ「大持ちそり」、手前が木製の送水管「飲料水用送水木」
田麦俣の民家(重要文化財・旧渋谷家住宅)
田麦俣から移築保存した民家で、2階・3階・屋根裏部屋は、養蚕のための作業場になっています。
茅葺き屋根は、兜の形に似ていることから「兜造り」と呼ばれており、美しい姿の建物です。
いぶりだし
冬になると囲炉裏に火を入れ、屋根の害虫を駆除するために、室内にはモクモクと煙が充満しています。建物の保存のため、大切な作業だそうです。
鍬(すき)・まが
鍬(すき):土を掘り起こす道具
馬鍬(まが):牛や馬に引かせて、代掻きをする道具
苗舟(なえぶね)
堆肥や苗の運搬の際に、ぬかるんだ田んぼの上を滑らせて運ぶ道具
千歯扱き(せんばこき)・ゆすり
千歯扱き:稲を歯と歯の間に引っ掛けて、脱穀する道具
ゆすり:揺り動かして、籾や玄米、砕米を選別する道具
足踏み脱穀機
足で踏んで円筒型の部分を回転させ、V字型の金具で脱穀する道具
万石とり(まんごくとり)
傾けた大きなふるいの部分に流して、籾と玄米を選別する道具
唐箕(とうみ)
手回しで羽根車を回転させて風を送り、籾・玄米・藁などを選別する道具
米搗き臼(こめつきうす)
臼の中に玄米を入れて、足で踏んで杵を上下させて精米する道具
足踏み・米搗き臼の実物を見ることができました!餅つきように杵で搗いたり、水車を使う場合もあります。
米じょうご
米を俵に入れるときに用いたもの
荷締機(にしめき)
俵に縄をかける時に、俵を締めるのに用いた道具
鶴岡市立 加茂水族館
奇跡の復活!クラゲ水族館にも行けました。2000匹のクラゲが泳ぐ直径5メートルの巨大水槽「クラゲドリームシアター」とても幻想的です。
山居倉庫(酒田)
現在の倉庫内は、機械設備による空調管理が行き届いているが、設立当時は二重屋根やケヤキ並木、天窓や換気窓の配置など、様々な工夫を施し空調管理を行っていた。
二重屋根は、土蔵と屋根の間に空間を作って風通しをよくし、積み重ねた俵の熱の放散と、屋根からの伝導熱を防ぐ役割を果たしている。
また、ケヤキ並木は、日本海からの強い西風と夏の直射日光をさえぎり、倉庫内の温度を一定に保つ目的で植えられたもので、現在では見事な巨木となり、倉庫の屋根を覆っている。(山形県)
【庄内米歴史資料館は、12月29日から2月末日まで休館】
NHKの連続テレビ小説「おしん」のロケ地としても有名な場所。少女時代のおしんは酒田に奉公に出ていたそうです。